若手男子が海外で活躍する要因を羽川豊&細川和彦プロが分析 今後ゴルフギアはどう進化する?

2024.11.6(水)

 「有村の智慧」は、“女子ゴルフ界イチの勉強家”有村智恵の初冠番組だ。産休中の有村プロに変わり、原江里菜プロと青山加織プロの二人がMCとなりお送りする、スピンオフ企画「原の智慧」。ゲストは前回に引き続き、羽川豊プロと細川和彦プロ。今後の男子ゴルフ界の展望や、シニアツアーの盛り上がりについて語る。

 今季の国内男子ツアーの年間試合数はツアー制度になってから最小の23試合。しかし、海外に目を向けると、松山英樹プロをはじめとして多くの若手男子が活躍している。世界と日本の実力差が縮まっているように思えるが、この要因を羽川プロは”飛距離”だと分析。フィル・ミケルソンやジョン・デイリーといった飛ばし屋ともプレーした経験を持つ細川プロも、30~40ヤードの飛距離差があったと話すが、今はほとんど差がなくなっているという。

 この飛距離差が縮まったことの要因としては、体格差のほかギアの進化が大きいという。さらに現代ゴルフではトラックマンなどの測定器を使うことで効率的なスイングを作れるため、小柄な選手でも300〜320ヤードほど飛ばすことができる。 

 今後、グローバル化しているゴルフ界において、今後の男子ツアーは他ツアーと共催して行くだろうと両プロは予想。また、世界ランクポイントが国内ツアーでは大きく稼げなくなったことも要因と話す。海外メジャーに出るためには欧州やアジアンツアーで活躍することが必須となっており、羽川プロは「世界を見据えないと成長しない」とこの流れを歓迎する。

 一方、羽川プロ、細川プロが参戦するシニアツアーは年間で15試合と盛り上がりを見せている。羽川プロがシニアツアー入りした時には5試合しかなかったというが、様々なアイデアを出しながら試合数を増やして来た。原プロも「男子シニアは面白いって聞きます」と噂は耳にしているようだ。

 シニアツアーでも飛距離を維持したいと話す羽川プロだが、そのためにトレーニングは欠かせないという。怪我のリスクもあるためハードには出来ないが、シニア選手はゴルフが好きという思いがモチベーションに繋がっている。

 その筆頭が74歳の高橋勝成プロ。シニアツアーでも12勝を挙げているが、細川プロによると1月1日からトレーニングをするほどの練習の虫だとか。そういう選手が数多くいるからこそ、ファンを魅了するツアーになっているのだろう。

 さらに、羽川プロ、細川プロのゴルフ人生はギアの進化と共にあった。羽川プロによると、最初に進化したのはボール。糸巻き時代は20ヤード近く曲げることも簡単だったが、今のボールは10ヤード曲げるのも難しいようだ。

 ドライバーも高反発で飛ぶようになり、曲がらなくなったことで現代ゴルフはパワーゲーム化していると話す。2028年からはボールに規制が入り、飛ばない時代にロールバックすると言われているが、細川プロはサイドスピンを入れながら曲げて飛ばすスイングが流行ると予想している。そうなるとドライバーの特性も変化してくることになるが、今後ギアの進化はどのような方向に進んでいくのだろうか?これからは、選手の動向やプレースタイルだけでなく、このあたりの動きにも注目だ。

 

番組名
有村の智慧
放送日時

毎週

よる9時 〜 10時

出演者

有村智恵

制作著作

株式会社ジャパネットブロードキャスティング

制作協力

合同会社PRISM

※放送内容は変更となる場合があります。

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